スポーツ心理

ないがしろにされがちなメンタルトレーニングについて

現役プロアスリート向け スポーツメンタルラーニングプログラム

一般社団法人フィールド・フローと株式会社Plus One Academyが共催で「現役プロアスリート向け スポーツメンタルラーニングプログラム」をリリース。

スポーツメンタルラーニングプログラム

このプログラムは、スポーツにおけるパフォーマンスを構成している“心技体”のうち、“心(メンタル)”に特化し、改善、向上を図るもので、スポーツでは「心技体」をバランスよく整えることが理想とされるのですが、テクニックやフィジカルといった「技体」の要素については、各スポーツで多くの専門知識やトレーニング方法が知られている一方、「心」であるメンタルにおいては、重要性が問われているとはいえ、その具体的なアプローチ方法については未だ選手に浸透し切れていない現状があります。

そのため、テクニックやフィジカルにおいてはプロの指導を受けて実力を上げることができても、メンタルの課題を感じていても具体的にどうアプローチしたらいいのか分からないという声も多く聞かれるようです。

現役プロアスリート向け スポーツメンタルラーニングプログラム

このプログラムの特徴は、メンタルスキルやセルフコーチングの手法を獲得する「オンラインクラス」と、アスリートとしてのリアルな悩みや課題を、プロのスポーツメンタルコーチと一緒に解決していく「マンツーマンコーチング」が同時に進行していくことで、この両輪を2週間ごとに回していくことにより、「現状のリアルな課題解決」とアスリートとしての可能性を広げるために必要となる「セルフコーチングの質を高める」という、短期的にも長期的にもアスリートとしてのメンタル面の課題を解決していけるプログラムとなっています。

約4か月間集中的にスポーツメンタルについて学び、考えることで、プロアスリートとして活躍する選手たちは、自身のパフォーマンスへの良い変化を実感してもらえるものと確信しています。

1.オンラインクラス

2週間に1回、計10回をグループによるオンラインクラス(1回90分)を実施し、具体的な「メンタルスキル」と、自分自身で問いを立て、解決策を導く「セルフコーチング」の両方を手に入れられることを目指します。

プログラム内容としては

  • セルフコーチングの基礎
  • 3つの目標設定(結果目標、パフォーマンス目標、ストーリー目標)
  • パフォーマンス分析①(情報収集・判断のフェーズを深ぼる)
  • パフォーマンス分析②(実行のフェーズを深ぼる)
  • モチベーションコントロール
  • 試合で実力を発揮するために①(切り替えスイッチを作る)
  • 試合で実力を発揮するために②(良い時と悪い時の違いを生む違い)
  • 試合で力を発揮するために③(本番を想定したイメージトレーニング)
  • 人生全体を創造するタイムライン
  • コミュニケーションスキル(伝える→聞く→引き出す→湧き出る)

を予定しております。

2.マンツーマンコーチン

フィールド・フロー認定スポーツメンタルコーチによるコーチングセッションを2週間に1回、計10回(1回45分)を予定しており、現役アスリートがリアルで抱えている課題を、スポーツメンタルコーチと一緒に解決していきます。

メンタルやコミュニケーション面での課題にとどまらず、技術・戦術・環境・フィジカルに対してどう取り組むかなど、その時々に扱うべき優先順位の高い課題について向き合う事で、頭と心が整理され、競技への集中力を高め、パフォーマンスアップ効果が期待出来ます。

結果を引き出すためのメンタル論

子どものスポーツのパフォーマンスは、メンタルと大きな関係があると言われていて、メンタルが強ければ、選手の自主性や考える力、目標に対してコツコツと努力をするといった行動も取りやすくなり、才能を引き出すことも不可能ではありません。

近年、メンタルトレーニングというのはスポーツ界だけでなく子どもの教育や、職場の人材育成にも応用される傾向にあります。

結果を引き出すためのメンタル論

スポーツ界の指導者や保護者は、本番に強い子に育てるスポーツメンタルトレーニングについて、近年はメンタルケアの方法をいち早く取り入れ、実績を残しているスポーツチームが多く見受けられていますが、それと同時に、どのように心がけ、接して声をかければよいか、など悩みを持つ方も増えてきているのだそうです。

そのような悩みを抱えているリーダーに役立つ情報を提供するため、BANDが「SPODUCATION(スポデュケーション)」をサポートし、スポーツ界を支える関係者、監督、指導者、大学教授などの有識者を招待し、様々な角度から解決策について話し合うセミナーを行っており、今回12月11日(月)に第4回のオンラインセミナーを実施。

今回は、アテネ五輪柔道100kg超級金メダリストで柔道男子日本代表監督の鈴木桂治氏、これまで1万人超のスポーツ選手をコーチングし日本スポーツメンタルコーチ協会代表理事を務めるスポーツメンタルコーチの鈴木颯人氏をお迎えし、座談会形式で「結果を引き出すためのメンタル論」をテーマにお話を伺います。

スポーツメンタルコーチの鈴木颯人氏に結果を出す選手にはどのような共通点があるのか、負けないメンタルを育むためのポイントをお伺いするとともに、アスリートとして五輪の大舞台で金メダルを獲得し、ナショナルチームの指導者として活躍されている鈴木桂治氏の経験談を交え、メンタルを強くするメカニズムをひもときます。

セミナー概要

開催日時:2023年12月11日(月)

  1. 19:30 イベントスタート
  2. 19:35 トークセッション(55分)
  3. 20:30 質疑応答(20分)
  4. 20:50 BANDからのお知らせ
  5. 21:00 終了予定

  6. 募集定員:150名

  7. 参加費用:無料

オーバートレーニング症候群

長期にわたるトレーニングの結果、慢性疲労や運動機能の低下などの身体症状、あるいは集中力の低下や不眠、抑うつ気分などの精神症状が表れたら、オーバートレーニング症候群の可能性があるのだそうです。

オーバーワーク
これは多くのトップアスリートが、時には引退を考えるほどの症状を引き起こすこともあるというもので、まだ研究の段階なので、その定義は一定したものではないのですが、おおむね長期間にわたってトレーニングによる疲労と回復のバランスが崩れた状態が続き、疲労が蓄積した結果、パフォーマンスに影響が出たり、場合によっては日常生活にも支障を来したりした場合に診断される病名となっています。

代表的なのは、疲れやすさや、疲れが抜けないという症状で、その他にも、食欲低下、不眠、動悸、下痢、うつ状態など、人によってさまざまな症状を引き起こします。

疲労症状が高まるにつれて起床時の心拍数が増加するといわれ、オーバートレーニング症候群を早期発見する目安となっていて、起床時の心拍数が1分間に10拍以上増加している場合はオーバー症候群の疑いがあります。

他にも心理的プロフィールテスト(POMS)・心理的競技能力診断検査(DIPCA3)・体協競技意欲検査(TSMI)のような心理テストもチェック方法として有効と考えられています。

オーバートレーニング症候群の治療は、トレーニングを控えて身体をゆっくりと休め、バランスの良い食事を摂ることで、ビタミンB群やビタミンCを摂るとよいといわれて おり、症状が重くなると回復にかかる時間も長くなるため、早期発見・早期治療が重要となってきます。

急激な負荷のトレーニングや休息・栄養・睡眠が不十分であること、過密なスケジュール、過度の精神的なストレスなどが要因となってオーバートレーニング症候群を引き起こすことから、体調の悪い時はトレーニングメニューの変更や負荷を軽くする、トレーニング時間を短くする、トレーニングを中止するなどして対応し、栄養をしっかり摂って休養することが大切です。

普段から頑張り過ぎず、無理せずに適度な休憩と栄養補給を心がけ、運動と休養と栄養のバランスを保ってトレーニングを行うことが重要です。ストレスを溜めすぎないように適宜、発散することも大切です。