スポーツ心理

ないがしろにされがちなメンタルトレーニングについて

メンタルトレーニング大全

アスリートは、生まれつき強靭なメンタルを持った特別な人たち。

厳しいトレーニングや代表の座・レギュラーを賭けた熾烈な競争、負けても必ず立ち上がる精神力、そんな人々はメンタルが強いと思われがちですが、現実は違います。

生まれつきメンタルが強い人間なんて、この世にはいないんです。

メンタルトレーニング大全

約35,000人の一般社会人と約20,000人のアスリートに研修を行ってきた著者が気づいたのは「一般人もトップアスリートも、どちらも同じようにメンタルが弱い」ということで、アスリートたちも一般人とまったく変わらず、プレッシャーや期待にストレスを感じ、恐れ、落ち込み、悩み、傷ついていました。

一方、メンタルは弱いながらも、その守り方が非常に上手なアスリートたちにも出会い、彼ら彼女らは、何をやって、何をやらないのでしょうか。

本書では、メンタルを上手に整え、いつも前向きに進んでいけるコツを紹介、特殊なトレーニングや難しいものはありません。

いつもの考え方や周囲との接し方をちょっと変えるだけでも人生は変わり、夢は近づきます。

  • 【価格】1,870円(税込)
  • 【サイズ】四六判、224ページ
  • 【ISBNコード】978-4-7574-4003-6
  • 【著者】坂井伸一郎(さかい しんいちろう)

“心”技体を鍛えてメンタルタフになれ!

テニスの心理学

テニスにおいて「メンタルが強いから勝った」とか「メンタルが弱いから負けた」という言葉はよく聞きます。

そういう人に「メンタルとは何ですか?」と聞き返すと「プレッシャーに強い/弱い」「ガッツがある/ない」「絶対にあきらめない/すぐにあきらめる」「ミスを引きずらない/引きずる」など、人によって様々な答えが返ってくるのだそうで、ひと言で「メンタル」といっても、そこにはさまざまな要素が存在しているのだそうです。

テニスをプレーしている人のおそらく大多数が「メンタルが強くなりたい」「メンタルが強くありたい」と願っているでしょう。

メンタル本を読み、トレーニングに取り組むことは、メンタルを強くするための方法の一つに違いありませんが、いきなり始めるより、まずやるべきは「自分を知る」ということだとご存知でしょうか。それがすべての始まりです。

メンタル・セルフチェック、メンタル・テストを行い、「自分を知る」。その後、メンタル・トレーニングに進んでください。

その後、「テニスにおけるメンタルとは何ですか?」という質問に対して、あなたはもう一度、答えてみてください。その頃には自分の「枠」が広がり、変化していることを感じられるはずです。

一般的にアスリートは性格的に明るく、細かいことに拘らない、いわゆる明るいイメージを持たれていることが多いのですが、実は競技に真剣に取り組めば取り組むほど、自分を追い込み、追い詰め、悩み、苦しみ、もがくのです。

アスリートはとてもデリケートで本書はそういうアスリートに向けて、スポーツ心理学の基本理論とテニスの指導事例を組み合わせて解説をしています。

対人関係の悩みがある人は100%!

日本メディカル心理セラピー協会が、全国の成人男女を対象に「これまでの対人関係の悩みの有無、対策の実践状況」に関する調査を実施したところ、100%の人が「悩んだことがある」と回答したのだそうです。

悩み
そこで「悩みがあるときにどのような行動を取りましたか?」と質問したところ、「誰かに相談する」という回答が最も多く81人、次いで「インターネットで対処法を調べる」が37人、「睡眠を取る」が35人、「本を読む」が21人、「旅行をする」が11人、「占いを受ける」が3人という結果となったのだとか。

1番多かった「誰かに相談する」を選んだ方を対象に「誰に相談しましたか?」という問いに対して1番多かったのが、友人・知人で45.5%、親や兄弟、従兄弟で21.8%、同僚・上司で11.9%、そして心理カウンセラーが3.0%となったようです。

友人や知人、親、兄弟といった長い時間を共に過ごす身近な人に相談する人が多いようで、これまでの自分を知っていて1番理解してくれる、信頼できる相手だから、一番気楽に相談できるなど、安心感が先立つようですね。

とはいえ、「相談した結果、悩みは解消されましたか?」というと、解消されたのはたったの10.9%で、残りは、「少しは緩和された」で73.3%。「解消されなかった」で15.8%と、やはり対人に対する悩みはなかなか解消されないようですね。