スポーツ心理

ないがしろにされがちなメンタルトレーニングについて

イップス

できていたプレーが突然できなくなる・・・。 体が思うように動かない・・・。

今まで当然のようにできた運動ができなくなって、優秀だった選手のパフォーマンスが急におかしくなるということが最近話題となってきていますね。

1番有名なところでは、プロ野球阪神タイガーズの藤浪選手が突如リズムを崩してストライクが取れなくなってきたことが例えとして出てきます。

f:id:kinmasfit:20180704120326j:plain

イップスとは、英語で「yips」と書き、語源はもともとゴルフ用語から派生しているようで、ゴルフのパットなどで精神を集中しなければならない時に、緊張から震えが起こる状態を指していました。

このイップスは個人差があり、軽度の選手は時間が経てば精神面が安定した際、自然に治ることも多いのですが、重度のイップスを患った場合、それは長期化し、なかなか改善しなくなってしまいます。

しかもイップスは、誰もがかかってしまう可能性のある精神的な症状の1つですし、他人事のように考えるのは危険で、意識化・無意識化に関わらず、心の葛藤によって筋肉や神経、脳細胞にまで影響を及ぼします。

極度の緊張感、精神的なことが原因で筋肉が硬直し、思い通りのプレーができなくなるイップスですが、これにはいくつかの精神的要素が関わっているといわれていて、強迫観念や自責感、または環境によって起こりうると言われていて、さらには怪我によってその箇所を無意識でかばうようになったり、怪我への恐怖心から出てきてしまいます。

しかも、やっかいなことに比較的能力の高い子の方がなりやすく「うまくなりたい」「甲子園に行きたい」「プロになりたい」など、志が高ければたかいほどイップスになりやすく、そのような人ほど「できなくなった」ことに対して恥ずかしい思いと自分を許せないという思いから、人に隠そうとしさらに悪化してしきます。

残念ながら、このイップスはこれといった解決策もなく、自分自身で克服するしかありません。